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11月5日


「ネクタイ」
















10月26日、火曜日。



しょうちゃんが
にました。























しょうちゃんは、僕の大切な大切な
親友の1人でした。

















20歳の秋の頃でした。

僕は大学3年生。

毎晩、アパートの前のショットバーに入り浸って酒を飲んでいた頃、

当時、最寄り駅の1つだった、

JR新秋津駅のそばの散髪屋で働いていた、

しょうちゃんと知り合いました。








いつものように、バーの椅子に座り、

ビールとバーボンを飲む。

その日、しょうちゃん達は、

散髪屋のスタッフ3人で飲みに来てました。

なんのきっかけで、僕たちは話しをしたのか覚えてないけど、

つーか、

ショットバーのカウンターで隣り合って座った者同士が話す為の、

きっかけなんていらないですよね。

いずれにせよ僕たちは、11年前のちょうど今くらいの季節に、

東京の片隅のバーで出会い、そして初めて話をした。













「俺、高校出て、そのまま理容学校に行って今の店で働いているから、

 大学って所を見たことないのね。

 もし中に入って平気なんだったら、1回連れて行ってくれない?」















「えっ?学校?別に大丈夫だけど・・・

 なんにも面白い所なんてないよ。それでもいいの?」















「うん。1回見てみたいんだ。」















出会った日は、日曜の夜でした。

散髪屋で働くしょうちゃん達にとっては、

いわゆる休前日。







翌日、月曜日の昼過ぎ、

僕たちは目白の駅の改札の前で待ち合わせをした。

たぶん、翌日、月曜の午前中、

僕はどうしても学校に行かなければならない用事があったんだと思う。

だから、昼過ぎに約束した。







一応、昨日約束した時間に、

待ち合わせの場所に行ってみたものの、

本当にしょうちゃんが来るのかどうかは半信半疑だった。

だって、ショットバーで、

酔っぱらってした約束だったし・・・。







約束の時間から5分が過ぎた頃、

あー、やっぱり来ないんだなぁ・・・って思い、

学校に戻ろうとしてた時、

改札の向こうからしょうちゃんが歩いてくるのを見つけました。

いつものようにのんびりとした歩き方で、

少し肩を横にゆすりながら。







学食で一緒に御飯を食べた後、

学校の中を一緒に歩いて回った。

うちの学校の名物校舎「ピラミッド校舎」を見せた時、

しょうちゃんは、ものすごくびっくりしてた。

そして、僕は、そんなしょうちゃんを見て、

ほんの少しの優越感に浸ってた。

俺って本当に嫌なヤツだと思う。





























その日を境に、僕たちは
友達になった。
























しょうちゃんは、週に3回くらいの頻度で

ショットバーにやってきた。

僕は毎晩、お店で飲んでいたので、

週に3回は必ずしょうちゃんと一緒にお酒を飲んだ。

毎週日曜の夜は、バーで飲んだ後、

必ずしょうちゃんの部屋に行って、2次会をした。










ある日曜の夜。

ショットバーで飲んだ後、

いつものように僕達は、

しょうちゃんの部屋に場所を移して、飲みなおしていた。

下らない話しをしながら。

たぶん、バーに来る女性のお客さんの中で、

あの子のおっぱいが大きいだとか、

あの子とセックスがしたいだとか、

そんな下らない話しをしてたんだと思う。






そしてその日の僕は、

いささか飲み過ぎていて、

そのまましょうちゃんの部屋で酔いつぶれてしまった。

酔っぱらって寝てる時、

しょうちゃんから、「
○○まる

(しょうちゃんを含め、僕の古くからの友人、そして親しい友人達はみんな、僕のことを「○○まる」と呼ぶ。)



















○○まる、ちょっとこっちに転がってきて」


















酔っぱらって寝てるおいらに、

しょうちゃんが何度もこう言ってるのに気がつく。

言われるままに、言われた方向に転がると、

そこには布団が敷いてあった。

その日はそのまま、その布団で僕は寝た。

寝心地のいい布団だった。











次の朝、物音で目が覚める。










「あっ!起きちゃった?ごめんごめん。

 まだ寝てていいよ。

 俺、ちょっと病院に行ってくるから

 用事ないんだったらのんびり寝ててよ。」









おいらにこう告げて、

しょうちゃんは部屋からいなくなった。

おいらは、再び眠りについた。

しょうちゃんは、職業病とも言える、

シャンプーによるひどい手荒れのせいで、

毎週月曜の午前中は皮膚科に通っていた。








次に物音がして、目が覚めた時は、

しょうちゃんが帰ってきてた。

おいらが目が覚めた事に気づくと、

しょうちゃんは一言、



























「あっ、起きた?


 今、スープ作ってるから、そろそろ起きといでよ。」と。



















世の中、

こんな優しい男の子がいたことにびっくりした。

女の子の家に泊まった時だって、

こんなことされたことなかったし・・・

ましてや、一人暮らしの男の子の家で・・・







しょうちゃんは、僕の今までの友人の中で、

ナニからナニまで違うタイプの男の子だった。

少なくとも当時、

僕の周りで一人暮らしをしている男の子の中に、

きちんとパジャマを着て寝てる男の子なんて、

しょうちゃん以外、見たことなかった。

うん。

しょうちゃん、どんなに酔っぱらっていても、

寝る前にきちんとパジャマに着替えて、

歯磨きをして寝てた。





寝る前に、きちんと翌日食べる分の御飯を

炊飯器にセットして、

炊きあがり時間のタイマーをあわせて寝てた。

そんな姿を見ておいらはいつも、

エライなぁー・・・

って思ってた。








しょうちゃんは、納豆が大好きだった。

毎朝、炊きあがったご飯に

納豆をのせて食べてた。















とても美味しそうに。
















僕はしょうちゃんが大好きでした。

だから、いつも一緒にいた。

22歳の僕の誕生日。

しょうちゃんは僕に、ACGの真っ赤なフリースをくれた。

プレゼントをくれた時、しょうちゃんは照れくさそうに、





「ジツは俺もこれ買ったんだぁ・・・」って言って、





いつも持っていた、sessionのリュックの中をあけて見せてくれた。

そこには、
色違いの紺色のフリースが入っていた。

僕たちはその年の冬、

色違いのフリースを着て、

夜な夜なショットバーに繰り出した。

周りにいる仲間達から、

お前らマジ気持ち悪い!

って何度も言われながら(苦笑)











僕としょうちゃんの誕生日は、

1年と2日違いでした。

うん。

しょうちゃんが、1年と2日だけ僕よりお兄ちゃんでした。

22歳の誕生日。

当時の僕の彼女から、誕生日プレゼントとして、

僕としょうちゃんはJ.crewのニットの帽子を貰いました。

色違いのおそろいの帽子

そのシーズンのゲレンデでは、

僕たちはいつもその色違いのお揃いの帽子を被ってすべっていました。

周りにいる仲間達から、

お前らマジ気持ち悪い!」って何度も言われながら。

おそろいの帽子をかぶって、

2人並んで、リフトに乗ってました(苦笑)









冬が来ると僕たちは毎週ゲレンデに行ってた。

免許を持ってなかったしょうちゃん。

免許は持ってたけど、車を持っていなかったおいら。

そして、免許も車も持っていた
ゆうこ

僕たち3人で。




役割分担。

運転手はおいら。

車出すのは、ゆうこ。

そして、しょうちゃんは・・・


















車の中で歌歌うのと、


高速降りて雪が積もってたら、タイヤにチェーンを巻く係。


















毎週、日曜日の夜は、上述のとおり、

僕はしょうちゃんの部屋で過ごしていた。

いつの頃だったか忘れたけど、

ショットバーで、
ゆうこさんって女の子と知り合った。

ゆうこ・・・

おいらより2つ年上、

しょうちゃんより1つ年上、

ちょっぴりお酒にだらしないところはあったけど、

ものすごく素敵な女性でした。

絵を描いたり、歌を歌ったりという、

いわゆる芸術面において、ものすごくセンスがあったし、

感情が豊かで、ユーモアのセンスにも飛んでいた。

彼女の周りは、いつも笑いに包まれていた。

そして彼女は、何より美人だった。







いつの頃からか覚えてないけど、

日曜の夜は、僕としょうちゃんとゆうこの3人で、

しょうちゃんの部屋で過ごすのが日課になっていた。

いわゆる、ドリカム状態ってヤツ?

そう言えば、ドリカムももう3人じゃないんですよね(泣)

うん。

少なくとも僕たちはいつも3人で日曜の夜はお酒を飲んで、

朝まで過ごすっての日課になった。





日曜の夕方、お買い物をしておいて、

しょうちゃんの部屋で3人で御飯を作って、

お酒を飲みながら食べる。

気が向けば、その後3人でショットバーに出かけ、

そのままカラオケに行ったり、

所沢の居酒屋に場所を移して飲んだ。

気が向かない時は、

3人でそのまましょうちゃんの部屋で飲んだ。

























まるで3粒入りの枝豆のように、


僕たちはいつも一緒だった。























3人で遊ぶようになって、どれくらいがたった頃だったかなぁ・・・



ある日、しょうちゃんが




















「○○まる、ちょっと話があるんだけど・・・」



















「ずっと○○まるには黙ってたんだけど、


 ジツは俺・・・ちょっと前から・・・






















 
ゆうことつきあってるんだ。」















この日の事、


これを言った時のしょうちゃんの事は、


今でもはっきり覚えてる。


























そんなこと早く言えっ!






ってんだよねぇ。











































いつからおいら、邪魔者だったのかしら?
























だって、




毎週、せっかくの休日の前の日、


本当なら、ラブラブですごせるはずの日なのに、


毎晩おいらがいたわけじゃん。














なんだかねーだよね(苦笑)
















































ずっと一緒にいて気づかなかった、


おいらもおいらだけど・・・


































おいらがトイレに行ってる間に
ちゅーとかしてたのかなぁ?



















うん。

しょうちゃんとゆうこがつきあうようになってからも、

僕たちの生活はなんら変わらなかった(苦笑)

僕たちは毎週、日曜日の夜、しょうちゃんの家に集まって、

ご飯を作って、お酒飲んだ。

しょっちゅう仲間を呼んで、パーティーをした。

鍋をした。

酒盛りをした。

酒盛りの後は、必ず決まって
麻雀をした。





しょうちゃんの部屋は2部屋あったし、広かった。

きちんとした台所もあったし、

僕たちが遊ぶのにもとっても居心地が良かった。





あいかわらず、週に3回の割合でしょうちゃんはショットバーに来た。

だから週に3回、僕はしょうちゃんとショットバーで飲み。

週に1回、朝までしょうちゃんの家で遊んだ。

つまり僕たちは、週に4回は必ず一緒だった。

ゆうことつきあう事を知るまでは、

もっともっと沢山一緒にいたけど、

さすがに、ショットバーに来ない日は、

しょうちゃんと遊ぶのをほんの少しだけ遠慮した。




































そりゃ、しょうちゃんだって、
セックスだってしたかっただろうし・・・



























僕が群馬に転勤になったと同時に、

しょうちゃんは、秋津から立川のお店に職場が変わった。

この頃から僕たちは、3ヶ月に1回くらいしか逢えなくなった。




そして、僕が熊本に転勤した頃、

同じくしょうちゃんは、

横浜のお店に職場が変わった。

そして、
僕たちは少なくとも3年以上あってない

1年くらい前、電話で少し話しただけだ。




別にね、しょうちゃんの事がキライになったとかそんなわけじゃない。

しょうちゃんだって同じだと思う。

逢おうと思えば、いつでも逢える、

話そうと思えば、いつでも話せる

だからこそ、

わざわざ労力を使って逢いに行ったり、

話したりする必要もないじゃんってお互いに思ってたんだと思う。

また、なんかの機会でそのうち逢うだろうし・・・と。

話したい事は、その時話せばいいやと。

そして、僕たちは僕たちなりに、

20代後半、30代前半特有の、

ある程度仕事も覚えて、

やりがいも見つけ、

責任のある仕事もこなすようになり、

そんな毎日の生活が忙しかった。







しょうちゃんと最後に話したは、

1年くらい前の冬だったと思う。

2〜3分くらいの簡単な会話。

バスケの練習中に電話がかかってきたので、

ろくに話もせずに電話を切った。

「後でまたかけ直すよ。」って言ったんだけど、

しょうちゃん自身も、たいした用事があったわけでもなく、

「また今度でいいよ」って言ってた。

だからかけ直さなかった。

ほんの少しだけ電話でしゃべった。

これが僕のしょうちゃんの最後の思い出。





















ものすごく後悔してる。


こんなことになるなんて・・・


















火曜日の夜、

僕は会社帰りに、BEAMSに寄って、

随分悩んで、悩んだあげく、洋服を一枚買った。

悩んだのにも訳があった。

その日買った洋服は、

どちらかと言うと、
普段僕が好んで着るようなデザインの洋服じゃなかった

でも、どうしてもそれが欲しくてたまらない気がした

だから、悩んだ。

値段もそんなに手頃って感じではなかったし。

しばらく悩んだけど、結局僕はその服を買った。

レジでお金を払う時、

レジのおねーさんがおいらが買った洋服をたたんでくれているを見て思った。






























「うぁー、この服、めっちゃしょうちゃんぽいやん。


 
しょうちゃん、この手の服好きで、こんなんばっかり着てたよなぁ・・・。」って。
















この日、この時、


本当に久しぶりにしょうちゃんの事を考えた。























今思えば、この時しょうちゃん


おいらの所に、































お別れの挨拶を言いに来てくれてたのかなぁ?































その電話は
10月28、木曜の夜、

飲んでる時にかかってきた。

懐かしい仲間からの電話だった。

ほろ酔いかげんで、電話に出る。


















「あい、もしもっしー。どうしたの?久しぶりじゃん。元気?」




















「あのな・・・伝えないといけないことがある。」



















「はぁあ? なーに?」

























「しょうちゃんが死んだ。」

















「えっ!?」






















「しょう○忍が死んだ。」
























突然の訃報だった。







しょうちゃんのお店、

横浜のお店も月曜が休みだったらしい。

月曜の夜、友人が電話をかけて木曜に飲みにいく約束をしたらしい。

これが僕たちの知る、
しょうちゃんが生きていた最後の瞬間だった。




翌日の火曜日。

いつまでたってもしょうちゃんはお店にやってこなかった。

連絡もなく。

無断欠勤。




翌々日の水曜日。

この日もしょうちゃんはお店に来なかった。

昨日と同じく、連絡もなく。

無断欠勤。

しょうちゃんに限って言えば、

絶対そんな事をするタイプの人間でなく、

お店の方もそれを分かっていた。

携帯に連絡を入れても、電話に出ない。

結局水曜日、

お店の方が心配になって、しょうちゃんの部屋に行った。

























































しょうちゃんは死んでいた。











自分の部屋で。



布団の中で。

























多分、いつもの通り、パジャマを着てたんだと思う。

寝る前に歯磨きもしたんだと思う。

だって、炊飯器の中には、

翌朝食べる予定の御飯が、タイマーセットで炊きあがり、

しっかり保温状態になっていたそうだ。







その日も普段通り、生活をしてたんだと思う。

明日、仕事イヤだなぁ・・・

なんて思いながら寝る支度をしたんだと思う。

歯を磨いて、パジャマを着て、ご飯をセットして、

目覚まし時計をセットして、

布団に入った。











































そしてしょうちゃんは、そのまま
永遠の眠りについた。






































翌朝、炊きたてのご飯に、納豆をのせることも出来ずに・・・































突然






















10月29日、土曜日。

お葬式でした。

岐阜県の小さな町に行きました。

途中名古屋で東京から来る友人と待ち合わせして、

JR中央本線に乗り換えて、

しょうちゃんが育った町へ。













電車の中で友人と話しをした。

なんかへんな感じだねって。

つーか、
実感わかないよねぇって。

もっと言うなら、俺、ちょっとむかついてるもん。




しょうちゃんのヤツ、

せっかくの土曜日なのに、

こんな田舎まで呼び出しやがって・・・

一体どういうことよ?

めんどくさいってありゃしねー。

絶対許さないからな。

逢ったら文句言ってやらなきゃ。

久しぶりに呼んだと思ったら、これってナニよ?

ここまで高い交通費払って来てやったんだから、

今日は絶対しょうちゃんのおごりだかんなぁ。

酒ととびきりウマイもの喰わせろよー。

って。























しょうちゃんの育った町に向かう電車の中で、


僕たちはいつまでもいつまでも、


こんな軽口をたたきあっていた。






















実感わかないよねぇ・・・は、



だったと思う。


本当は、この先に待っている現実、


必ず受け入れなければならない現実を、


受け入れたくなかった。


その事実を忘れたかった。




























僕たちは、電車の中で必要以上にはしゃいだ。


























しょうちゃんの駅は、

想像していたより大きな駅だった。

雨が降っていた。


















































タクシーで斎場に向かった。

先に到着してた旧友達。

久しぶりに合う、仲間達。

しょうちゃんはもう、小さな小さな箱の中に入ってた。

遺影の中のしょうちゃんは、

やっぱりいつもと同じ、しょうちゃんっぽい服を着てた

グレーのスエットと言うか、トレーナーと言うか・・・

火曜日、僕がBEAMSで買った、トレーナーと同じような洋服を。
















しょうちゃんが死んだって電話を受けてから僕はずっと、

混乱していた。

サミシイとかカナシイって感情はなかった。

正直どう思っていいのか、

どう感じていいのか分からなかった。

でも、しょうちゃんが入った小さな箱を見て思った。












































クヤシイって。





















うん。










































心の底から悔しいって。























もう2度としょうちゃんと話す事が出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんとお酒飲む事が出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんとカラオケに行くことが出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんとゲレンデに行くことが出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんと映画を見ることが出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんとご飯を作ることが出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんと麻雀することが出来ないんだと思ったら、


もう2度と「しょうちゃん」とか「しのぶくん」とか「しのぶー」とかって呼ぶことが出来ないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんに髪の毛を切ってもらえないんだと思ったら、


もう2度としょうちゃんとるみちゃんの事もゆうこの事もなおこの事もみかの事も話すことが出来ないと思ったら、


もう2度としょうちゃんのマルチ商法にだまされて買った品々の事を馬鹿に出来ないと思ったら、


もう2度としょうちゃんに新しく出来た彼女を紹介出来ないと思ったら、


もう2度といつかはするであろうお互いの結婚についての話、子供についての話が出来ないと思ったら、





























もう2度としょうちゃんから「○○まる」って呼んで貰えないんだと思ったら・・・




























悔しかった。













本当に本当に悔しかった。



























もう出来ないんだ・・・



もう出来ないんだ・・・







こればかり考えてた。


























10月28日、しょうちゃんの訃報を聞いてから今日までずっと、

毎日、お酒を飲んで暮らした

あいにく昼間は仕事があるから昼だけは我慢した。

でも、仕事が終わったら、すぐお酒を飲んだ。

休みの日は、昼間っからずっと飲み続けた。















もうナニも考えたくなかった。















感情に波があることを始めて知った。

3秒前まで普通に過ごしていたのに、

突然、目から涙があふれてくる。

ぽろり、ぽろりと落ちる涙の時もあれば、

嗚咽を伴う激しい涙の時もある。

悔しい・・・

悔しい・・・

なんで死んだんや?

なんで死んだんや?

って思いながら。








仕事してる時に、この波が来ると困った。

本当に困った。

見つからないように、トイレに走って行った。








先週から今日まで本当に必要最低限、

どうしてもやらないとならない仕事しかしてない。

会社では、ずっとぼけっとしてる。



















葬式の後、名古屋駅で仲間達と別れる時みんなで言ってた。









「今日は泣いてもいいけど、

 明日から頑張ろうなぁ。

 しょうちゃんの分まで頑張ろうな。」













僕は「うん」って言わなかった。













だって無理だもん。

頑張れないもん。

自分の分でさえ、背負えてない気がするのに、

その上、しょうちゃんの分までなんて背負ってなんて頑張れないもん。

しょうちゃんはずるいと思う。

そんなもの勝手に押しつけられても、

困るもん。

















おいらがいつまでもクヨクヨしてる事を知ってる、

友人、何人かから慰められたりもした。






「そんないつまでも悲しがっていても仕方ないでしょ?

 そんな、泣いてばっかりいると、しょうちゃんだって心配で、

 死んでも死にきれないと思うよ。」






こんな風に。







それなら死ななきゃいいんだと思った。

もしおいらの事が心配なら、

死ななきゃいいんだと思う。

しょうちゃんのせいで、こんなつらい思いしてるんだから。

分かっているのなら、

しょうちゃんが生き返ってくればいいんだ。

本当に迷惑だ。

本当に迷惑だ。

いつまでだって泣いててやる。

心配してるのなら、生き返ってきておいらを慰めろよなっ。

いつだってそうしてくれたじゃん。

おいらだってそうしてやったじゃん。

しょうちゃんがゆうこと別れた時だって、

寿楽でご飯食べながらそうしてやったじゃん。

次はしょうちゃんの番だからね。

本当、ひどいことしてくれたよ。

おいら本当に傷ついてるんだから、

早く生き返ってきて、慰めろよ。

馬鹿。















前向きになんて生きられない。

ポジティブになんて生きられないと思う。

だってしょうちゃんが死んだんだもん。

時々、感情の波にもまれて、

突然泣き出したり、

突然叫んだりして、

過ごすんだろうなと思う。















今日、


しょうちゃんが死んでから始めてお酒を飲まなかった


そして、この長い長い日記を書いた。


随分長い時間をかけて、書いてきた気がする。


もう朝になってるし(苦笑)













今、ぱーって読み返してみたけど、

一人称も「僕」「俺」「おいら」と

めちゃめちゃですね。

ひどい文章だ。











もう推敲する気力も思考力も残ってないし、

これこそが今の僕の気持ちだから、

このままアップロードしたいと思う。



























そろそろ会社に行かなきゃいけない時間だし・・・























しょうちゃんの実家は、散髪屋さんでした。


いつか岐阜に帰って、実家の散髪屋さんをつぐんだって


いつも僕に話してた。


この話を聞きながら僕は、


いつかしょうちゃんの実家に呼ばれる事になるんだろうなぁって思ってた




















しょうちゃんが結婚する時。



















僕はその披露宴の席で、


僕たちがやってきた過去の悪事の数々を


たくさん話してやろうと目論んでいた。


うん。


しょうちゃんのお嫁さんになる方に。



















先週の土曜日、


10月30日の土曜日、


予想していた通り、僕はしょうちゃんの実家がある小さな町に行った


やっぱり予想していた通り、


黒いスーツに白いワイシャツを着て。


黒い皮靴を履いて。


へんな飾りみたいなヒモがついた封筒の中にお金も入れて。











ただ一つだけ、


たった一つだけ、


僕の予想と違っていた。







































ネクタイの色・・・。

































これだけが、僕の予想と違ってた。







































しょうちゃん、楽しかったよね。


またあの頃に戻れたらいいのにね。


もし戻れたらおいら、


しょうちゃんの手に接着剤つけて、


手つないで、絶対離れないようにするのに。


するのに。


しょうちゃん、


悔しいよ・・・


















追伸:

しょうちゃんが死んだ日記です。

第三者が読んでも、決して面白いものじゃないと思いますが、

どうしても、ここに書いておきたかったので、書きました。

勝手な事してすいません。

作成当初のコンセプトはともかく、

最近は、ページ見てくれているみんなに少しでも楽しい気持ちになってもらおうと思って

頑張って書いているHP、moon pieceです。

笑う話。泣く話。ちょっぴりえっちな話。確信アリがコンセプトのmoon pieceです。

ただ、今日だけは勢いあまって、

僕だけが泣ける日記を書いてしまいました。

僕にとって、一種のけじめのつもりで書きました。

次回更新からは、普通の日記に戻します。

ごめんなさい。





先週から今日にかけて、

酔っぱらってべろんべろんになって電話をかけてしまった方々へ。

深夜にもかかわらず、訳の分からない電話かけてごめんなさい。

本当にご迷惑かけました。すいません。反省しております。





更新がないと心配してくれたみなさん、

安否を気遣ってメールをくれたみなさん。

返事出来なくてごめんなさい。

うん。

色々あったんです。

まだ完全復帰とは言えませんが、

でも、ぼちぼちまた通常の更新に戻していこうと思ってます。

心配かけてすいませんでした。

みなさんから頂いた、「困ったことがあったら、なんでも相談にのるよ。」

この言葉。とてもありがたく頂いておきます。

ただ、やっぱり、これは僕としょうちゃんの問題であって、

二人でしか解決出来ない問題だと思うので、

このさき、頑張って2人で解決していきたいと思います。

優しい言葉、僕ごときにもったいないお言葉、

本当にありがとうございました。






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11月8日

「追記」



このキーワードに対して、たくさんの励ましの書き込みを頂きました。

本当ありがとうございます。

1書き込みずつ、大切に大切に丁寧に読ませて頂きました。

そして、みなさんの書き込みは別ページに保存させて頂きました。


  →keyword4-21「ネクタイ」をアップロード時の掲示板









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